SUMAIRINA

トップ > 平成30年3月> 4日

本当にサラリーマンでもできる?  

2018年3月4日「日曜日」更新の日記

2018-03-04の日記のIMAGE
 最近「サラリーマンでもできる不動産投資」的な本が盛んに出版されて、好調に売れているようです。筆者もサラリーマンとしてその部類の本を購入した1人ですが、実際にサラリーマンでありながら実物不動産投資(主にアパート)をしている方の話はリアリティに富み、「不動産投資もずいぶん身近になったものだ」と感心しながら読んでいました。  一例を挙げますと、投資の入り口である物件情報の入手については、片手閥で不動産を始めたサラリーマンのところには、優良な情報がまず来ません。 良い不動産情報は、毎日のように目を輝かしている専業のプロの不動産投資家に集まる仕組みになっているからです。  片手間に始めたサラリーマン投資家に持ち込まれるのは、プロに見向きもされないで持ち回された後の「カス物件」であることがほとんどで、ことさら「ババ抜きゲーム」の様相を呈しています。  物件を持ち込む仲介業者にとっては、プロには売れない「カス物件」を言葉巧みに素人(=片手間サラリーマン投資家)に売りつけて、仲介手数料だけを貰えればそれで良いわけですから、「悪い物件は素人に」、「良い物件はプロに」という自然な流れができているのです。  不動産の場合、「ババ」をつかませても、トランプゲームと述って「ババ」と気付くのに時間がかかります。気付いた時には「時すでに遅し」で、せっかく買った物件が担保に取られて競売にかかるという事態になってしまいます。  従って、サラリーマンが片手間で一からアパート経営を始めようというのは、あまりお勧めできません。お勧めできるのは、「親から相続した土地を有効利用してアパート経営を始めようか…」、といった両親に恵まれたサラリーマンくらいです。初期投資金額も建物代相当と低く、併せて相続税の対策にもなりますから。  個人投資家向けに販売されている代表的な不動産投資は、ワンルームマンション投資でしょう。投資家の皆さんであれば、一度は勧誘の電話を受けた経験があるのではないでしょうか? 「超低金利時代の中、ワンルームマンション投資だと5%の高利回りです。しかも、ペイオフ対策や老後の年金対策に最適です」などといった決まり文句で、相手が聞いていなくても「マシンガントーク」が始まります。歴史も古く、住宅という性質上、個人投資家に親しみのある不動産投資商品となっていますが、米たして実態はどうなのでしょうか? 

このページの先頭へ