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なぜ日本は住まいが貧しいのか?

2018年3月15日「木曜日」更新の日記

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 日本の住宅事情と政策はまったく立ち遅れている。 民間借家、一部の公営住宅の惨状は目を覆うばかりだ。 持ち家も住居の名に値しないものが多い。人もうらやむような立派な住宅に住んで いる人でも、その内情は住宅ローンの支払いに四苦八苦していたりする。 そういう意味では、住宅の現状に満足しているのはほんの一握りの金持ちだけではないだろうか。  私は欧米各地に研究や会議のために出かけることも多い。 日本へ帰ってくるたびに、飛行機の窓に近づいてくる日本の住宅群を見ながら、なんてひどいんだろうと思う。 緑地もなく立てこんだ屋根、屋根、屋根。 過密居住・日照・通風・騒音・大気汚染などの言葉が頭に浮かんでくる。 しかし住まなければならないのだ。  都心のオフィス、高級ホテルなどはけっこう快適そうだ。 ひょっとすると、空調のゆきとどいたオフィスで働き、出張先ではホテルを泊まり歩く日本の仕事人たちは、住宅の貧しさなどあまり意に介していないのではないか。 だとすれば、住宅の劣悪さにいちばん苦しめられている老人、子ども、女性たちが中心になり、声を大にして叫んでいかなければ、日本の住宅をよくしていく ことはできないのではないか、そんな気がする。 そのためには、地域社会に密着したさまざまな住民団体、消費者団体が協力して居住地改善に取り組み、地域の労働組合団体などをまきこんでいくべきだろう。 日本の住宅政策はどうなっているのか、どこに問題点があるのかを検討してみたい。

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